水戸の美龍堂 からだ研究所の巴です。
寒の入りと言われる1月5日(小寒)をすぎると、最も寒い時期とされる日が大寒です。
二十四節気の大寒
日本では季節の変化に敏感で、春夏秋冬をさらに細かくし、節目ごとに節句を設けて心身ともに整えていくという文化があります。
それは薬のままならなかった時代から続いてきたこと。
春夏秋冬を更に二十四に分けて、農業や身支度など体を整えることの目安として使われてきました。
二十四節気というのはあまり聞き慣れないかもしれませんが、これは春分の日や夏至、冬至なども含まれます。
冬至にはゆず湯に入る、かぼちゃを食べる、などの風習は未だに残っていますよね。
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大寒の日はいつ
大寒は大体1月20日頃を指します。
暦便覧という江戸時代に出版された暦の解説書には「冷ゆることの至りて甚だしき時なればなり」と説明されています。
小寒から数えておよそ15日ころにあり、寒仕込みといって寒さを利用した保存食の仕込みに最も適している日。
昔は味噌、醤油、日本酒などを作るのに最適な時期とされました。

大寒にまつわる食べ物
他の行事や節気、節句でもそうですが食養生と結びついていて、大寒の日もやはり食べ物が用意されています。
ここからいくつか、代表的な食べ物を紹介していこうと思います。
大寒の水
この時期のお水は「寒の水」という、腐らない・雑菌が少ないため体に良い水と言われてきました。
更に、寒の入りから9日目のお水は「寒九の水」と称され、薬になるくらいの特別な力を持っています。
今でも酒蔵によっては、この日に合わせて冬の雪山に入り水を汲みに行く・・・というところもあるのです。
毎年1月、寒の入りから九日目。菅名岳どっぱら清水へ仕込水を求めて約370人(平成30年度)の参加者が雪を踏みしめて山道を登る。これが「寒九(かんく)の水くみ」と呼ばれる蔵の1年で最も重要な行事です。
引用元:新潟の酒 風間酒店「菅名岳」
大寒の卵
大寒の日に産み落とされたたまごは「大寒のたまご」と重宝されてきたことをご存知でしょうか?

大寒のたまごは「食べると健康に暮らせる、金運がアップする」と言い伝えられています。
これはどうしてでしょうか?
昔は今のように空調が整った環境にいなかった鶏は、寒くなるとたまごを産まなくなりました。
寒さで水をあまり飲まなくなり、そのかわり餌を多く摂るようになるので一年の中でも最もたまごに栄養が行き渡ります。
そんな時期にある大寒の日は最も寒いとされる日。
その日に産み落とされたたまごは、黄身が通常よりも濃厚で栄養たっぷりなこと、色味も普段の薄い黄色から濃い黄色〜橙色に変わるため、金運アップできると重宝されたのです。
スーパーなどで購入するといつ生まれたのかわからないので難しいですが、最近では事前に予約をして、ネットで「大寒のたまご」を直送するサービスもあるようですね。
もし入手できれば今年一年の運勢は最高ですね!
大寒の日は宝瓶宮の始まり
西洋占星術では、この日を境に宝瓶宮(水瓶座)の始まりとなります。
水瓶座の神話によると、
どれほどの美しい女性にも勝る容姿をもつと言われるガニメドは、ある日、大神・ゼウスの目に留まり、わしに姿を変えたゼウスにさらわれてしまいます。
ガニメドは、故郷を離れ悲しみにくれますが、やがてはオリンポスの山に留まり、ゼウスの側で酒を酌むなどして過ごしたと伝えられています。出典元:星座図鑑
とあり、水瓶を持った少年が目に浮かびます。

水瓶座は「人間らしさ」「友愛」「波動」がテーマ。
大寒の日から始まるということで、大寒の水と水瓶座がリンクしていたりして面白いですね。
大寒がすぎれば季節は春
大寒から15日たつと立春。
季節は春を迎えます。
まだ気温は寒いですが、その中に光を感じることで春のありがたみを体感できます。
まだまだ寒い日が続きますが、季節のものをいただきながら体を整えて行きましょう。

研究員 巴

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