水戸の美龍堂 からだ研究所の巴です。
春になると、庭や街角などに繁殖する白い花の植物。
大きい葉っぱが特徴で、日陰であろうとどんな環境でも刈っても刈っても生えてくるそのたくましい生命力は、素晴らしいものがあります。
その繁殖力から、庭作業をする方からは嫌われてしまうどくだみですが実はこんな効能を持つ植物なのです!
Contents
どくだみ茶でデトックス
雑草だと思われがちですが、実は漢方薬の材料として有名です。
生薬としては魚腥草という名前で載っていますが、和訳すると魚のような生臭い臭いがするものという意味らしいです・・・
確かに独特の臭いがしますよね。
漢方薬膳でみる どくだみ
五性:寒 五味:辛 帰経:肺、腎、膀胱
どくだみは熱さましに効果的です。
肺の熱も取るので、痰や咳、炎症を緩和したり発熱による排泄痛の改善も。
体を冷やす性質があり、妊婦さんや冷えの強い方はとり過ぎに注意が必要です。
どくだみは時期になるとどこにでも生えているので、自分で煎じてどくだみ茶を作ったり、化粧水を手作りする方もいます。
どくだみ茶として飲むぶんには、意外にもどくだみのあの臭いはなく、すんなり飲めます。
どくだみ茶の作り方
メインで使うのは葉っぱ部分ですが、臭いがどうしても苦手という方は成分は弱まりますが花の部分を使う事もできます。
作り方はいたって簡単です。
①キレイなところに生えているものを刈り取る。
②お茶の場合は、よく水洗いして乾燥させて炒る。
目安としてだいたい10gを500mlの水で煎る。
30分くらいして2/3ほどの量になったら茶こしを使い、耐熱の瓶などで保存する。
どくだみ化粧水の作り方
化粧水の場合は、生の葉をホワイトリカーなどにつける。
目安としてドクダミ1カップに対してホワイトリカー3カップ。
2週間ほどで色が変わって来たら使用できますが、3ヶ月〜1年程冷暗所に保管したもののほうが更に良い。
どくだみ化粧水として使うときに、グリセリン3g程いれると保湿効果が高まります。
どくだみの効果
どくだみの植物の性質そのままで、炎症を押さえるということと除菌効果が主なものです。
虫刺され、肌荒れなどの炎症、膿やイボ取りなどがあげられます。
その除菌効果を生かして、どくだみを摘んでトイレまわりなどに飾るのもおすすめです。
どくだみとハトムギとの違い
どくだみと性質が似ているもので、ハトムギというものがあります。
薏苡仁という名前を持ち、ヨクイニンという言葉を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。
ハトムギも、白米と混ぜたり化粧水としてもよく使われていますね。
漢方薬膳でみる ハトムギ
五性:涼 五味:甘 帰経:脾、肺、腎
女性ホルモンを活発にし、胃腸の働きをよくして体の余分な水分を排出してくれます。
デトックス効果が高く、吹き出物やシミ、そばかす、美白効果が期待できます。
どくだみとハトムギ、どちらがいい?
性質としてはどちらも似ていますが、お茶として手に入りやすいのはハトムギ茶です。
スーパーや、ドラックストアなどでも手にとることができます。
どくだみに比べると冷えも穏やかですので、体質や効能に合わせて選択するといいですね。
主な性質を表にまとめてみました。
どくだみ | ハトムギ | |
デトックス作用 | より高い | 高い |
胃腸への負担 | 普通 | 少ない |
イボ取り | 熱性のものに強い | 水性のものに強い |
むくみの緩和 | 普通 | 高い |
どちらも、デトックス作用は高いのですが逆を言うと体を冷やす作用も高いです。
体質として実証タイプ、秘熱など熱がこもりがちな方は、普段飲む麦茶をどくだみやハトムギに変えるだけで自然に取り入れることができるので是非試してみてください。
私が食材で参考にしているのはこちらの辞典です。
虚タイプの方は、多量に摂取すると冷えを強めてしまう場合があります。
美肌に効果的だから、ということでしたら、直接体に取り込まない化粧水やお風呂での使用がおすすめです。
一番は、体を平常に戻すことが美肌につながるので体を温める食材や運動などで熱量をあげること。
自分の体質を知り、より効率よく体作りをしていきましょう。

研究員 巴

最新記事 by 研究員 巴 (全て見る)
- 初午の大祭はどうしていなりの日と言われているのか - 2019年2月17日
- 正月飾りはいつどのように飾るといいのか - 2019年2月14日
- 紅茶のポリフェノールでインフルエンザから守る! - 2019年2月6日