美龍堂するめオーナー、巴です。
地味な脇役的な存在ですが、ちょっと添えてあると彩りも豊かになるパセリ。
野菜としてはマイナーなパセリですが、実は栄養が豊富に含まれている上に実は薬膳的にもいい効能を持っている事をご存知でしょうか?
食べないなんてもったいない!
今回はそんなパセリについての栄養素を、薬膳の視点から考察していきたいと思います。
Contents
パセリは実は薬膳として使える食材
肉料理、卵料理、スープ、サラダなど洋風の料理にさりげなく添えてあるパセリ。
食べる派と食べない派に分かれますが、あなたはどちらのタイプですか?

コンソメスープなどに入っているパセリは乾燥粉末なので比較的抵抗なく食べられますが、葉が使われているものは苦味もダイレクトに感じるので食べづらいかもしれませんね。
パセリは添え物だから、食べずに残していたという方は本当にもったいない!
すすんで食べたいくらい、多くの栄養素を持ったスーパーフードなのです。
特にダイエットされているかたは、パセリの凄さを知ったらもう手放せませんよ。
パセリの効能
意外に知られていませんが、パセリは栄養価が高く、主な栄養素として鉄分やビタミン、カロテンなどが豊富で女性に嬉しい貧血予防には最適です。
パセリというと風味が特徴的で香りが強く、苦味を感じる野菜の一つだと思いますが、栄養素を上げてみても他の野菜に引けを取らない成分を持っています。

さて、漢方薬膳でみるとパセリはどうでしょうか。
パセリは、五性でいうと「温」。
温の性質としては、気血の巡りを良くする、胃腸を温める、などの役割があります。
温めることで消化を促し、食欲不振の改善にも効果的。食物繊維も豊富です。
そして血行促進、疲労回復ということは体内だけではなくお肌の代謝も促してくれるので、美肌づくりにも最適ですね。
水毒タイプの方にはむくみ対策としてパセリは非常に有効です。
更に、パセリの優れているところは妊娠中の女性に嬉しいのが葉酸が多いことです。
パセリの栄養素
ダイエットの目線からみた効果として、まず豊富な種類のビタミンが摂取できること。
ビタミンcは野菜のトップクラスで、ピーマンなどに続き多く含まれています。
さらにビタミンE、これはカロテン同様強い抗酸化作用があり、活性酸素を抑え体の酸化を防いでくれるので、動脈硬化や心筋梗塞はじめ生活習慣病の予防に役立ち健康をサポートしてくれます。

また、パセリはビタミンKの含有量が高いので、カルシウムを骨に定着させる働きを持ちます。
あわせて、鉄分やカリウム、マグネシウムなどのミネラル成分も野菜の中でトップクラス!
パセリ独特の苦味や香りは、アピオールという精油成分によるもので、これは口臭予防、食欲増進、疲労回復、食中毒予防効果などがあるとされています。
ベータカロチンも多く含まれていて、これは脂溶性の栄養素なので油と一緒に調理することで吸収率がアップします。
パセリは血行促進によい
食後に一口噛むだけでもさっぱりしますし、お弁当や洋食に添えてある理由として、この効能を利用したのではないでしょうか?

パセリは、8世紀にオランダから日本へ持ち込んだ野菜の1つで、和名はオランダゼリと呼ばれています。
古代エジプト時代から、薬用や匂い消しとしてハーブのような使い方が多かったようです。
また、ドイツでは腎臓結石の治療薬として使われてきました。
原産地は地中海周辺ですが、パセリは家庭菜園、キッチン栽培としても育てやすい上に、イタリアンパセリなどは苗が売られているものもあるので、自宅で育ててみるのもいいですね。
一回の摂取量も多いわけではないので、長く楽しめる方法だと思います。
ちなみに、市場で出回るパセリは特に旬はなく一年中並んでいるイメージがありますが、中でも一番多く出回るのは12月なのだそうです。
名前が似ているものでバジルというハーブがありますが、あちらはシソ科になります。
シソとセリでは全く違いますよね。
パセリの副作用について
パセリはおおむね副作用は有りませんが、腎機能が弱まっている場合は注意が必要です。
腎機能が低下している患者では、カリウムの排泄障害に加え、アシドーシスの合併やRAAS阻害薬の投与で高カリウム血症になりやすい状態にあり、高カリウム食は危険な食事となる。高カリウム血症は、手や口のしびれや不整脈の症状がみられ、重篤な場合は心停止の危険がともなう。このように、腎機能が低下した患者に対するカリウム制限の目的は、高カリウム血症を防ぎ、高カリウム血症による合併症のリスクを回避することである。
引用元:日本腎臓学会承認サイト
いパセリと相性のいい食材
さて、薬膳の目線でいくつかおすすめの組み合わせを紹介したいと思います。
加熱により成分が失われるのはビタミンcくらいで、他の栄養素はそれほど変化がないのでもし、あの独特の香りが苦手な方は蒸し焼きに添えたりと加熱調理すると食べやすくなりますので試してみてください。
また、ジップロックなどに入れて冷凍保存し、使う時に揉むと簡単に粉末になるのでストックしておくのもいいですね。
パセリの茎ももちろん、栄養価があるので細かく刻んだりしてまるごと食べることをおすすめします。
オススメのレシピ
パセリを使ったオススメの組み合わせを載せておきます。
よかったらレシピの参考になさってください。
- 卵×パセリ
滋養強壮と疲労回復の効果を更に高めてくれます。
- トマト×パセリ
トマトの美肌効果をさらに高めてくれます。
- 鶏肉×パセリ
消化器系が弱っている時に食べやすく、食欲不審の改善。
モモより胸肉のほうが更に効果的です。
どうしても食感が苦手という場合は、食べやすいドレッシングなどもありますのでこちらもおすすめです。
体調や季節に合わせて、パセリを使い分けてみてくださいね。